🎶 息は出してる。でも音が出ない?
ケーナを始めて数ヶ月、こんな悩みありませんか?
「ちゃんと息は出してるのに、音が鳴らない」
「角度をいじってもスカスカした音しか出ない」
このとき注目したいのが、**“どうやって息を出しているか”**です。
ただ強く吹くだけでは、ケーナの芯のある音は出てきません。
大切なのは、音を支える身体の連携です。
① 腹で押し出し、腹を緩めて吸い込む
音の土台になるのは、腹式呼吸による安定した息です。
胸だけで呼吸していると、息が浅く、すぐに足りなくなります。
口で頑張って息を押し出そうとしてもさらに苦しくなるばかり。
音も細くなり、芯が通らなくなってしまいます。
🔸こんな感覚が理想です
お腹で息を“押し出す”ように吹いてみる
喉や口に力を入れなくても、
しっかりお腹から支えていれば、息は自然とまっすぐに出ていきます。
息が安定して出るように、少しずつお腹をへこませていきます。
この時、口で息を出したくなりますが、それをこらえてお腹で息を出し続けてください。
お腹を使って息を出し続けていると、お腹の筋肉を使っている場所が少しずつ変わっていく感覚があると思います。
このお腹の筋肉を使って徐々に息を絞り出していくと、安定した太い息を出し続けることができます。
さらに、息を吸い込む時にはお腹の力を一気に緩めます。
すると横隔膜が一気に下がり、お腹が一気に膨らむはずです。
これで、また次の息がしっかり出る、というわけです。
② 喉を開く:「通る道」がなければ音は響かない、「通る道」がなければ空気は入らない
息を吐く時は喉を開く
腹から息が出ても、喉が詰まっていると音がこもってしまいます。
これは、音が出ない理由の中でも意外と見落とされがちな部分です。
というか、喉を開くと一気に息が漏れていってしまいそうで怖い感覚があるかもしれません。
そこを乗り越える勇気がほんのちょっと必要です。失うものは何もありません。
喉が開いてると、びっくりするほどケーナの管が鳴ります。
僕はこの喉を開く感覚を掴んだ時に初めて、死ぬほどケーナが鳴りました。
それまでが嘘のように鳴りました。ただ、腹式呼吸が絶対に必要です。
ので、①の腹式呼吸は常に鍛え続けてください。
息を吸う時も喉を開く
さらに、喉が開いていないと、息を勢いよく吸い込むことができません。
僕の大学時代の先輩で、めっちゃケーナの音を出していた方がいます。
その方の、楽器ケースの裏に書いてあった言葉が印象的です。
「息は死ぬほど(短く)吸う」
これはまさしく喉が開いていないと実現できない息の吸い方です。
僕はふとした拍子にいつもこの言葉を思い出して、全力で喉を開け、お腹の力を緩めて一気に息を体の中に入れます。
ちなみに口で息を吸おうとすると、全然息がお腹の底まで入ってきませんのでご注意を。
🔸おすすめのイメージ
吐く時
驚いたときの「ほーぅ」というときの喉の開き
このとき、喉の奥がフワッと広がっているはずです。
それが、息の通り道がしっかり開いている状態です。
吸う時
がぱあと口と喉を開けてください。
そうしたら自然と一気に空気が入ってきます。
余分な力が入ると全然息が吸えません。
③ 舌と口の中:腹からの息を“そのまま出す管”をつくる
最後にチェックしたいのが、舌の位置と口の中の広さ。
喉が開いても舌や口の中で息の勢いが殺されるとそこで試合終了です。
舌が上がりすぎていたり、口の中が狭すぎると、
息の通りが乱れて音が不安定になります。
逆に、舌が落ちすぎていてもコントロールが効きません。
喉を開くと、自然と舌がU字型になるような気がします。
極端に舌に力を入れる必要はありません。
喉から口が一本の管になった感覚で唇まで息を持っていってください。
🔸ポイントは「広さ」と「まとまり」
飴玉をひとつ、口の中に転がしているような空間
息がまっすぐトンネルを通るようなイメージ
舌と口で喉からのトンネルの続きが作れると、息の流れがまとまり、安定した音に変わりやすくなります。
④ 唇:腹からの息が絶妙にせき止められる場所
腹式呼吸を使い、喉と口の中を勢いよく進んできた息は、唇で初めてせき止められます。
唇が細く開いていると、肺や喉や口の中に均等に圧力がかかります。
この圧力が均等にかかった状態が、安定した息を出すことにつながります。
息を出そうとして唇を使おうとするのはダメです。
唇は正しい形で、そして息が一定の勢いで出るようせき止める。
息の出方のコントロールは、①でお話したように腹で行います。
唇で行おうとすると、音が不安定になったり出なくなったりしますので、こちらもぜひご注意ください。
🎵まとめ:音の土台は「腹 → のど+ 舌→唇」の連携でできている
ケーナで「音が出ない」「鳴らない」と感じたときは、
角度やテクニックだけでなく、“息の出るルート”そのものを見直すことが大切です。
-
お腹から支える
-
喉を開いて通す
-
舌と口も喉に繋いで通す
- 唇で絶妙にせき止める
この順番で身体の感覚を調整していくと、
少しずつ「鳴る体」になっていきます。
ぜひ試してみてください。
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